
栄養ニューズ
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2025年5月1日号
第26回日本褥瘡学会学術集会 開催 教育講演11 なぜ亜鉛欠乏では褥瘡が発症しやすく治りにくいのか?
発表の要点
群馬大学大学院医学系研究科 皮膚科学の茂木精一郎先生はまず、亜鉛の特徴として、ヒトの体内で合成できない栄養素のため、食事から摂取する必要があること、酵素活性化、細胞分裂、核酸代謝などに関与して、様々な疾患の発症、増悪、治癒に関連することを説明した。亜鉛不足は皮膚炎発症、創傷治癒遅延、褥瘡発症、味覚障害などを惹起するが、日本人の亜鉛摂取量は不足していると指摘した。その上で、亜鉛補充により皮膚炎や褥瘡が改善した症例を提示した。また、褥瘡を発生させた亜鉛欠乏モデルマウスに亜鉛を補充したところ、褥瘡の大きさが小さくなり、早期に治癒した実験結果について解説した。最後に、傷ができる前の早期に血清亜鉛値測定を行い、低値の場合は亜鉛補充で褥瘡を予防できること、褥瘡が形成されていても血清亜鉛値低値の場合は亜鉛補充により治癒が促進できることを紹介した。