第22回日本健康・栄養システム学会大会 Report 「COVID-19における栄養リスク対策」

2022.11.04在宅医療 , 栄養剤・流動食 , 栄養素

第22回日本健康・栄養システム学会大会が2022年6月18日(土)と6月19日(日)の2日間、オンラインで開催された。会長は日本健康・栄養システム学会 代表理事の三浦公嗣先生が務めた。ここでは、6月19日(日)に開催されたシンポジウムⅢ「COVID-19における栄養リスク対策」の概要について報告する。

株式会社ジェフコーポレーション「栄養NEWS ONLINE」編集部】

シンポジウムⅢ
COVID-19における栄養リスク対策

座長:加藤昌彦日本健康・栄養システム学会 副理事長)

 

【講演要旨(編集部)】

 

重点医療機関でのCOVID-19医療の現況と栄養管理

加藤章信盛岡市立病院 院長/日本健康・栄養システム学会 副理事長)

◆ 協力医療機関、重点医療機関、高度医療機関で役割分担し、COVID-19治療を実施

岩手県でも全国と同様、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対しては2類感染症に準じた対応を行っている。オミクロン株の流行が拡大するまで、岩手県では9施設の感染症指定医療機関への入院か、宿泊療養施設での療養を行っており、自宅療養は行っていなかった。しかし、オミクロン株流行後は岩手県でも感染者数が急増したため、現在は自宅療養も行っている。
岩手県ではCOVID-19治療でも協力医療機関、重点医療機関、高度医療機関で役割分担をしている。軽症から中等度のCOVID-19患者は盛岡市立病院をはじめとした重点医療機関に入院し、治療する。体外式膜型人工肺(ECMO)を含む呼吸管理が必要な場合は岩手医科大学附属病院などの高度急性期病院に搬送・治療する。したがって、盛岡市立病院では軽症から中等度のCOVID-19患者を中心に診察し、酸素投与まで対応していた。2022年3月までの岩手県のCOVID-19患者数は約17000人、盛岡市内で5,600人であり、うち約10%の約570人を当院で診療した。

 

◆ 盛岡市立病院でも2020年2月からCOVID-19病床を設置

岩手県では2020年7月に最初のCOVID-19患者が確認された。COVID-19という未知のウイルスに対して、当院では最悪の場合の利益が最大になるものを選択するマキシミン戦略に基づき、対応した。つまり、医療崩壊を防ぎ、死亡者数を抑える戦略である。しかし、当初は全くの手探りであった。隣接の青森県で院内感染を起こした病院での状況から必要とされる対策を学び、他県への出張を控えるなどスタッフの行動制限を行った。
当院は感染症指定病院で、1類・2類感染症病床8床を有していた。近県でもCOVID-19の流行が拡大してきたことから、2020年2月から感染者の増加に備え、感染症病床をCOVID-19病床として整備し、院内のゾーニングを行った。個人防護具(PPE)についても必要数を確保するとともに、装着訓練を繰り返した。患者への接触を最小限にするため、タブレットを使ったリモート診療の体制を整えた。発熱患者と一般患者を分離するため、発熱者待機所としてプレハブを設けた。
COVID-19患者が増加してきたことから2020年8月から4階の一般病床に簡易陰圧装置を設け、4階の病床をすべてCOVID-19病床とした。4階には60床あるが、ゾーニングの関係から約30床で運用した。

 

◆ COVID-19治療では外国人患者への対応、患者の転院、医療経済など多くの問題が生じる

岩手県居住の外国人には英語を話せない人もいる。このような人がCOVID-19に感染した場合に備え、患者に対する病歴の聴取やキーパーソンの面会対応ができるよう簡易翻訳機を備えた。外国人COVID-19患者の対応には、厚生労働省の遠隔通訳サービスも活用した。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対するPCR検査ではCt値20で陽性の場合はウイルス量が多いが、Ct値30で陽性の場合はウイルス量が少なく、COVD-19の発症や感染させるリスクは低いとされている。また、厚生労働省のCOVID-19陽性者の退院基準、療養解除基準は10日経過かつ症状軽快から72時間経過した場合はPCR検査なしでの職場等復帰が可能とされている。しかし、岩手県では病棟が1つしかなく、COVID-19感染が拡大した場合に大きな問題になるなどの理由で、PCRが陰性の場合のみ転院を受け入れている施設もあり、SARS-CoV-2陽性患者の転院の基準について啓発する必要がある。また、岩手県では医療機関が少ないため、通常時から介護施設や保健所との情報共有も重要である。
盛岡市立病院では4階病床をすべてCOVID-19病床としたため、他の一般病棟の病床数が半分に減っている。総入院数も3分の1まで減少しており、医療経済的には空床補償がないと運用できない。COVID-19の流行が始まって3年が経ち、看護師の配置にも困難が生じている。
当院では医療従事者の安全確保を最優先するべきと考え、委託業者を含めた職員の同居家族にも同意があれば全員にCOVID-19ワクチンを接種してもらった。

 

◆ 退院後のCOVID-19患者に対するフォローも必要

盛岡市立病院は軽症から中等度のCOVID-19患者を中心に対応していたため、元々入院を望まない人が入院となる。在院日数は10日と短く、リモートでの診療となるため、コミュニケーションが取りにくい問題が生じた。
このような背景から、とくに若い患者でかかりつけ医がいない場合は退院後の後遺症の相談窓口が課題となる。そこで、当院では入院中からタブレットを介して十分に面談し、退院時には当院の相談窓口について紹介した。当院に入院した患者の約半数は後遺症などで再来院している。自宅療養や宿泊療養の患者にも医師から窓口について説明しているが、COVID-19患者へのアフターケアは重要なポイントと考える。

 

◆ COVID-19患者の喫食率向上のため、食事の個別対応を実施

COVID-19患者は味覚異常や発熱によって喫食率が低下する。しかし、COVID-19に対しては2類感染症相当の対応で、管理栄養士の面談が制限される問題があった。また、盛岡市立病院では当初、弁当タイプの食事を提供していたため、適温で提供できない問題もあった。オミクロン株の流行後は介護施設から超高齢のCOVID-19患者が入院することもあり、このような患者ではさらに喫食率が低下していた。
当院に入院した最初のCOVID-19患者には、弁当タイプの食事をカートに乗せて提供していた。茶や汁物は温かかったが、おかずは冷たかった。このような環境でも、できる限り喫食率を高めるため、タブレット端末で食事相談を行い、食事の個別対応をした。
2020年7月29日〜2021年10月7日に盛岡市立病院に入院したCOVID-19患者のうち49%で主食対応、量の変更、朝の飲み物変更など何らかの食事の個別対応を行っていた。さらに、2021年1月からは温冷配膳車も使用するようになり、温かいものは暖かく、冷たいものは冷たいまま提供できるようになった。また、高齢者については、きざみ食、とろみ食など適切な食形態への変更にも対応した。
COVID-19に対する栄養については荏原病院の取り組みが報告されている。荏原病院では500床のうち200床をCOVID-19病床としており、8名の管理栄養士が喫食率向上のために行事食を提供するなどの取り組みを行った。さらに、糖尿病、肥満などCOVID-19重症化リスクを有する患者に対しては、感染リスクを考慮して入院中の栄養指導は実施せず、退院当日に病棟で栄養指導をしていた。荏原病院での今後の課題として、管理栄養士の病棟常駐やスキルアップに加え、病院職員による栄養管理指導の役割分担が必要と報告されている。

 

◆ 感染症流行、自然災害に備えた食料備蓄、食事提供体制の整備が必要

盛岡市立病院は地域多機能病院であり、地域包括ケアシステムを推進して、地域医療を守る役割がある。COVID-19のような感染症対策として、介護施設や地域の医療機関との連携をさらに促進する必要がある。現在も介護施設や地域の医療機関を訪問し、ゾーニング指導やPPE脱着訓練を行っているが、さらに充実させる必要がある。
COVID-19のような感染症対策に加え、自然災害への対応も求められる。災害時には電子カルテが使えなくなる可能性もあり、電子カルテのクラウド化などバックアップが必要となる。当院は感染症対応施設であり、災害時も感染症対応ができるよう感染症対応医療器材、毛布、水などの備蓄が求められる。災害時の電力確保の観点からは自家用発電機の燃料確保についても今後の課題である。
災害に備えた食料確保も重要である。東日本大震災時、当院では食料備蓄が1日分しかなかった。委託業者は2日前に食材を納品するため、合わせて3日分の在庫はあった。東日本大震災時は翌日に停電が解消され、食事を提供できたが、3日分の在庫で食料が足りるのかという心配もある。岩手県内では病院内の保育施設でクラスターが起き、スタッフ100人が欠勤したという事例がある。このような場合の調理、配膳スタッフの確保も問題になる。当院ではこうした課題を検討し、新興感染症対応マニュアルに栄養管理に関する項目を追加するなどの更新を行っている。

 

◆ 高齢化の進展に対応した栄養ケアの確立も求められる

今後、健康に過ごすための栄養ケアを考えるうえで、人口動態と地域包括ケアシステム、高齢者の病態栄養、がんの病態栄養などがポイントになる。日本では急速な人口減少が起きており、2050年には人口が1億人を切り、2100年には約4000万人まで減るといわれている。0〜74歳までの人口は21世紀末まで毎年100万人ずつ減り、75歳以上の人口は2030年間まで毎年50万人ずつ増え、その後減少すると見込まれている。つまり、今後しばらくは高齢者の割合が増加する。
高齢者に対して医療への意識調査を行ったところ、身体機能回復、家族の負担軽減、QOLの改善が重視されていた。一方で、現在の各種診療ガイドラインは高齢者用に作られておらず、高齢者に対する対応が難しい現実がある。高齢者ではマルチモビディティ(多疾患併存)が多い。マルチモビディティは食事によってある程度の改善を期待できるという報告もある。今後は医師や管理栄養士をはじめ多職種連携で、患者ごとにどの病態がキーになっているかを感染症も含め検討し、栄養ケアを行う必要がある。マルチモビディティの患者では、さまざまな診療ガイドラインが推奨する栄養療法のうち、どの栄養療法を取り入れるか検討するなど、栄養ケアのトリアージも必要となる。

 

◆ おわりに

COVID-19発症に伴う食欲の低下に対し、喫食率向上のため食事の個別対応が必要である。退院後のフォロー体制についても考える必要がある。今後は、感染症を含めた災害対策の再検討とともに、進展する高齢化時代にふさわしい栄養ケアの構築も求められる。

 

 

COVID-19における栄養対策
〜より質の高い栄養ケア・マネジメントの継続のために必要なシステム構築〜

矢野目英樹相澤病院栄養科 科長)

◆ 2021年1月からCOVID-19病床を設置するなどCOVID-19対応を開始

長野県内の1週間あたりの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者は2021年の3月の第4波では300〜400人、2021年8月の第5波で1000人弱であったが、2022年の1月から広がった第6波では5000人まで増加した。松本市内でも第4波、第5波ではCOVID-19患者はそれほど多くない状況だったが、第6波では多くの感染者が発生し、長野県の医療特別警報はレベル5が続いた。
相澤病院では2021年1月にCOVID-19対応病棟として重症者用病床3床、中等症用病床15床、疑似者用病床25床を確保した。第4波、第5波では中等症用病床15床、重症者用病床3床をCOVID-19病床としたが、第6波では中等症用病床15床のみで重傷者用病床開設には至らなかった。
当院では2021年1月にCOVID-19対応本部を設置し、指揮命令系統を確立した。食事提供はディスポ食器で対応した。この時期、他施設において院内の医療従事者間での感染が起きたことから、保健所指導の下、対策を行った。救急外来ではN95マスクをはずした際、万一の感染防止にディスポ食器の中に入れて保管するなどの工夫も行った。その後、職員食堂での黙食の徹底、スタッフの県境をまたぐ移動の原則禁止など行動制限も行っている。患者の面会制限も行ったことから、タブレット面会システムを整備した。2021年7月からは実習生、研修生、インターンの受け入れ制限も始まった。2022年1月からの第6波では、スタッフに医療人としての自覚を持った行動を求める通達を改めて出している。
COVID-19は年齢、基礎疾患によって重症化リスクが高まる。そこで外来では肥満を是正し重症化のリスクを下げる指導を行っている。スタッフには高齢者の死亡率が18〜29歳と比較して高いことを示し、医療人としての行動を徹底するよう訴えた。

 

◆ 患者への聞き取りはタブレットを活用、食事はディスポ食器で提供

管理栄養士は処置以外のエアロゾルを生み出しやすい場所での介入となるため、個人防護具(PPE)はサージカルマスク、ガウン、手袋、ゴーグル、フェイスシールドを使用することとした。2021年1月にPPE取り扱いの研修を受け、現在もPPE装着のうえ患者への介入をしている。患者への食事希望などの聞き取りは原則としてタブレットを介して行った。
2022年2月には当院でも患者から同室の患者への感染があり、ゾーニングを強化した。感染拡大防止のため、食事提供はレッドゾーンから遠い場所にあるエレベーター前に搬送とした。また、レッドゾーン以外の病床はすべて疑似症扱いとし、ディスポ食器での食事提供とした。
レッドゾーンでの栄養ケアは、基本的にはカルテを見て必要な対応を行い、どうしても入室が必要と判断した場合には病院長に上申して介入することになった。しかし、実際には入室が必要な症例、状況はなかった。栄養指導は1階に別室を用意して、家人に実施した。栄養指導時には服薬指導も併せて行った。

 

◆ スタッフの業務量が増加し、患者は易怒性の悪化や気力低下などの問題が起きる

COVID-19感染が拡大した当初は、サージカルマスクとゴーグルをはじめとしたPPEの不足が起きたがすぐに解消されている。しかし、医療従事者の心理的ストレスが強く、臨床心理士の業務が増加した。その他のスタッフでも離職者の増加や医療従事者が濃厚接触者となり自宅療養を余儀なくされ、他のスタッフの業務量は増えることがあった。患者は入院、外来ともに易怒性となり、食欲低下もみられた。在宅診療では気力が低下している例が多く、ケアが必要であった。
栄養リスクという点では面会制限による意欲低下、味覚障害による食欲低下、食思不振が問題となった。そこで食欲低下、食欲不振については、タブレットを使って嗜好調査を行った。易怒性への対応としては、患者の変化の丁寧な観察を心がけたところ若干改善がみられた。
医療従事者のストレスが強くなると共感的ケアは低下する。医療の質は人間関係による生産性が患者への信頼の創造に繋がっていく。このため、ストレスは大きなリスクとなる。
また、レッドゾーンでの介入が制限されることで、栄養ケア・マネジメントの実施が困難になり栄養リスクにつながる。とくに第6波では第4波、第5波に比べて長期間続いており、これらの問題が拡大している。

 

◆ 多職種の連携や委託会社の協力でできる限りの栄養ケアを実施

そこで、当院では管理栄養士はレッドゾーンには入れなくてもできる限りの対応を行うよう心がけた。HCUで患者の血糖コントロールに難渋し、医師から管理栄養士に炭水化物量が少ない経腸栄養剤の問い合わせがあった。そこで、経腸栄養剤の炭水化物量、脂質とエネルギーの比率などを一覧にした表を作成し、提供した。さらに、医師と管理栄養士で経腸栄養剤で血糖管理を目指すのか、糖尿病専門の糖尿病センターと連携するべきかなどのディスカッションも行った。
味覚障害のある患者に対しては、スタッフが考案したメニューを栄養部門の職場長が試作し、大量調理可能と確認できた場合は、委託会社に調理を依頼した。意欲低下している患者では、病棟の看護師との連携の中で花が好きという情報を聞き、ベッドサイドに花の写真を飾るとともに、花をイメージして盛り付けた食事提供を委託会社に依頼、実際に食事を提供すると患者に喜んでもらえた。こうした患者の声や変化を委託会社にフィードバックすることで、委託会社のモチベーションも上がっている。
現在は食材費が高騰しているが、当院では実費請求であるため食事の質を確保できている。当院では管理栄養士が20床に1人配置されているが、経営者には人件費率管理の観点から必要性を理解してもらい、充実した食事提供が可能となっている。ただし、現在の当院栄養科の人件費率は20%を下回っており、人件費率20〜10%はスタッフの負担が大きいといわれている。とくに第6波からスタッフへの負担が増しており、高ストレスの状況にあると考えられる。

 

◆ スタッフの負担増加に伴うストレスを軽減する必要

相澤病院栄養科栄養管理室では年度ごとのスタッフのストレスの度合いが46.7%、30%、26.7%と推移してきた。スタッフのストレスは減っているが、全国の医療福祉業界の平均値13.5%に比べるとまだ高く、改善策を講じている。
スタッフのストレスから共感的ケアが低下するとコミュニケーションや人間関係性が希薄化し、栄養リスクにもつながる。こうした惨事ストレスへの対応として、COVID-19への理解、身体的健康の維持、発想の転換、感情の拡散、コミュニケーション機会の確保が重要になる。

◆ COVID-19で増えた負担にも対応できるスキルを育てる

当院では以前からスタッフの自己学習が進まない弱点があった。PDCAサイクルでは決まっていることは回せるが、自分で何かを作り出すことはできない。COVID-19流行は非常時であり、それぞれの専門性を活かした業務をするだけでなく、チームとしてできることは何でもやる姿勢が求められる。医療人であることを管理栄養士の共通言語として伝えるための方法を今も考えている。
そこで、当院栄養科ではCOVID-19による負担増に対応したキャリアパスを新たに作成した。四半期ごとに管理栄養士が学ぶべきことを記した紙を事務所に貼り、共通認識とした。キャリアパスには書類作成の方法から栄養ケア・マネジメント、2040年を展望した働き方改革まで幅広い内容が含まれる。想定外の出来事が多発するCOVID-19にはPDCAサイクルでは十分に対応できない。走りながら考え、想定外の出来事にも対応する「OODAループ」が可能となるよう努力している。

 

◆ おわりに

医療、介護、福祉では人生の謳歌がキーワードになる。人生の謳歌とは、障害があっても恵まれた幸せを大いに楽しんで喜び合うことである。当院では、医療や介護が必要な状況であっても「幸せであること」を自覚し、家族を含めて関係する医療・介護スタッフも一緒になって、余生を愉しみ、喜び合えることを目標にサービスを提供することを目指している。
そのためには未来を自ら開くこと、覚悟、決断、ビジョン、マネジメント、情熱と挑戦が必要になる。困難な状況下ではあるが、患者の健康のために、明日へと一歩を進めていきたい。

 

 

COVID -19患者への地域医療・介護の役割
—食事提供と栄養管理の視点から—

谷中景子(千春会病院栄養科 統括主任)

◆ 2020年4月から発熱外来ブースや陰圧個室の設置などCOVID-19対応を開始

千春会病院は京都府長岡京市にある医療法人社団 千春会が運営する病院で、病床数は60床、平均在院日数は14.2日である。一般急性期から回復期を担う地域のかかりつけ病院としての役割を果たすとともに、機能強化型の在宅療養支援病院として、医療と介護を融合し訪問診療、訪問リハビリ、訪問栄養指導を行っている。
医療法人社団 千春会では第1波の流行が始まった2020年3月に外来の発熱トリアージを開始している。その後、2020年4月からは対策会議を週1回行い、そこで全職員にマスク、ゴーグルの使用を義務化した。さらに、外来の陰圧ルームや病棟の発熱外来ブースを設置した。加えて、陰圧個室を病棟で14室、介護老人保健施設で64室整備している。
発熱外来ブースでは安全な検査を徹底するため、アクリル製のボックスの中で、抗原検査、PCR検査を行う。また、ドライブスルーPCR検査も可能にした。発熱外来ブースは一般の外来受診の動線と混在しないように、病院と道路を挟んだ場所に設置している。
第3波では病棟を改修して、感染症専用病棟の立ち上げを行った。陰圧個室に透析機器を置き、個室で透析が行える体制を整備し、軽症から中等症のCOVID-19患者の透析受け入れを開始した。介護老人保健施設ではCOVID-19患者の下り搬送の受け入れを開始している。
この時期には千春会病院が京都府南部地域のCOVID-19ワクチン広域接種会場となった。当院のスタッフや医療法人社団 千春会のスタッフに加え、近隣地域の救急隊員や歯科医師、調剤薬局のスタッフ、千春会病院の外来患者、一般住民に対して9000回以上のCOVID-19ワクチン接種を行った。さらに、高齢者福祉施設の入所者やスタッフ、訪問診療の患者や家族には当院からスタッフが施設や自宅を訪問して、COVID-19ワクチン接種を行った。

 

◆ COVID-19患者にはタブレットで食事に関する聞き取りを実施し、ディスポ食器で食事を提供

第4波、第5波の際に当院で受け入れたCOVID-19患者は12例で、平均年齢は60.4歳、のべ入院日数は151日であった。紹介元は他の透析センターやクリニックで、基礎疾患として糖尿病性腎症を持つ透析患者がほとんどだった。COVID-19軽症例として受け入れたが、その後、中等症や重症になった例もあり、2名は高次医療機関へ転院した。
COVID-19患者受け入れに際して、管理栄養士は入院前のカンファレンスから参加した。COVID-19患者が入院する前は入院コントロールセンターからの情報しか得られなかった。そこで、紹介元の透析センターやクリニックから聞き取りを行い、情報を共有し、入院日を決定した。
入院時にはタブレットを使用して患者から食事に関する聞き取りを行い、食事の摂取量確認もタブレットで行った。これらの情報をもとに栄養ケア計画を立て、再評価を行った。退院時は通常通り、栄養情報提供書の作成をして、かかりつけ医に紹介している。
COVID-19患者に対する食事提供はディスポ食器を使用し、飲料水と箸、フォークなどとまとめて担当の看護師に手渡し、病室に配膳。食事摂取後は破棄してもらった。関係部署で何度も検討し、配膳時間の調整を行った。その結果、一般患者の配膳と混在しないこと、看護師の入室を最小限にすること、下膳時の感染リスクを下げることなどを配慮した。そのため、COVID-19患者への朝食の提供は7時半となり、栄養科は多忙を極めた。

 

◆ 食欲不振が強いCOVID-19患者に対しては個別対応を実施

COVID-19患者では食事を個別対応とした症例も多かった。通常は他院で外来透析を行っていた40歳男性はCOVID-19軽症で当院に入院となった。COVID-19重症化リスク因子として慢性腎臓病と糖尿病の合併、BMI高値があった。HbA1cは10.7でインスリン注射を行っているが、COVID-19発症前から血糖コントロールが不良であった。
栄養アセスメントを行った際には、患者から「昨日から食欲がない」、「朝から食べていないので、今日は低血糖である」といった発言があった。食事療法については「普段からしていない」と正直な回答があった。入院時の栄養判定として、食欲不振によるたんぱく質摂取量やエネルギー摂取量の不足、経口摂取量の不足による食物と薬剤の相互作用で低血糖リスクありと評価した。
食事提供は人工透析食とし、食欲不振があるためエネルギー量は約1600kcalで開始した。その上で徐々に栄養摂取量、エネルギー摂取量の改善を目指すこととした。COVID-19治療としては入院1日目から抗体カクテル療法を開始した。
1日目、2日目は主食をほとんど摂取できず、副食も少ししか食べられていなかった。COVID-19では40代という若い患者でも食欲低下は著しい。そこで、3日目に患者から食事に対する嗜好や希望を聞き、朝食と夕食はパン食としたほか、昼食は麺類としてそうめんなどを提供した。さらに、栄養を少しでも摂れるようゼリーを追加した。こうした個別対応を行ったところ、少しずつ食べられるようになった。各種検査値も下がり、10日目で自宅退院となった。

 

◆ 医療施設、介護施設間の連携や通常時からの特定保健指導、栄養食事指導の強化も必要

COVID-19重症化リスク因子への対応としては、食事として経口摂取量を維持、改善を目指すことが重要である。食欲低下時には食べやすい食事を提供する個別対応が必要になる。
これは自宅療養の患者でも同様と考える。今回のCOVID-19流行では医療機関や老人福祉施設の管理栄養士の連携が十分にはできていなかった。今後は栄養情報提供書を入院時、退院時に速やかに送付するなどの体制が必要である。また、通常時から食生活改善や食事療法として、特定保健指導や外来・訪問での栄養食事指導を強化する必要がある。

 

◆ 第6波で千春会病院でもCOVID-19クラスターが発生

第6波では千春会病院でもCOVID-19のクラスターが発生した。2022年2月12日に2名の患者が発熱し、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)陽性と判明した。まずは、接触した職員は職種を問わず全員PCR検査を実施した。その後、8日間で22症例がSARS-CoV-2陽性となった。
感染拡大を防ぎ早期収束させるため、2022年2月13日の日曜日に各部署の責任者が緊急集合して、入退院と救急の受け入れの停止を行った。そして、全入院患者にPCR検査の実施、職員にも職種は問わず全員にPCR検査を行った。さらに、薬剤師、管理栄養士、セラピスト、歯科衛生士は入院患者への接触を最小限にするよう指示が出た。

 

◆ 食欲不振や摂食嚥下機能低下に対応し、速やかに食事変更を行い、経口摂取維持を目指す

SARS-CoV-2陽性患者22名、平均年齢が85.5歳と高齢者が多く、このうち経口摂取ができていたのは17例であった。
当院では通常時は管理栄養士が栄養食事指導、ミールラウンドや栄養サポートチーム(NST)回診で患者の状態確認を行うが、COVID-19クラスター発生に伴いカンファレンスのみの参加とした。そこで、管理栄養士は感染病棟の担当の看護師からの患者の訴えや食事摂取状況の聞き取りに注力した。
SARS-CoV-2陽性患者の経口摂取を維持するため17症例中11症例に食事変更を実施した。高齢者ではCOVID-19発症により食欲低下に加え、摂食嚥下機能の低下も起きる。速やかな食事変更によって、COVID-19発症後に経口摂取が難しくなった患者を1症例に留めることができた。
基礎疾患に糖尿病がある90歳代の男性にも個別対応を行った。COVID-19発症とともに嚥下機能が低下し、半量のおかゆと嚥下食で対応した。患者から「おかゆが食べられるようにふりかけや味噌が欲しい。」と希望があったため、これらを付けた。水分補給も重要であるため、とろみ茶にストローを付け、患者自身で飲める形態で提供した。主食、副食量を減らした分、カボチャなどのスープや、食べやすい栄養補助食品を追加するなどした。この患者では自力摂取の維持、食べることを忘れないこと、誤嚥性肺炎の予防に重点的に取り組んだ。
高齢のCOVID-19患者の栄養リスク対策としては、経口摂取が維持できるようにすること、少量でもエネルギー量やたんぱく質が十分摂取可能な食事提供、嚥下機能が低下するケースの食事形態の調整を速やかに行うことが重要である。さらに退院後の栄養相談、訪問栄養指導も重要であった。COVID-19クラスターを経験して、管理栄養士が栄養指導やミールラウンドで患者に関わることの重要性を改めて感じた。

 

◆ 医療法人社団 千春会が運営する介護老人保健施設でもCOVID-19クラスターが発生

同時期に医療法人社団 千春会が運営する介護老人保健施設 桃山でもCOVID-19クラスターが発生した。ここは京都市内にある100床の介護老人保健施設で、ショートステイも併設している。入所者からSARS-CoV-2陽性が14名発生し、COVID-19クラスターとなった。
この時は京都府、京都市の医療機関だけでなく千春会病院もかなり逼迫した状況であり、自施設での対応が求められた。介護老人保健施設 桃山とショートステイでは入退所を停止するとともに、19床あった陰圧個室をレッドゾーンとした。千春会病院と連携し感染症ユニットを立ち上げて医療機関との同様の治療ができる体制を整えた。
COVID-19クラスター発生時は施設内での感染拡大を防ぐためレッドゾーンを設定するが、病院では職員が分かるように立ち入り禁止表示をすれば済む。しかし、介護施設では非感染の入所者がレッドゾーンに入らないようにすることが重要になる。介護職からは「床にシールを貼ったり、表示したりしても高齢者には見えず、分からない」と指摘されたため、床だけでなく空間にも立ち入り禁止テープを貼り、高齢者にも容易に立ち入り禁止であることを気づいてもらえるようにした。
治療としては中和抗体薬や抗ウイルス薬の投与、酸素投与を行った。食事提供に関しては、病院と同様にディスポ食器での対応を行った。他の介護施設でのSARS-CoV-2陽性者2名も受け入れ、最終的に16名がCOVID-19の利用者となった。うち、COVID-19増悪により医療機関に緊急入院となった利用者が3名、施設内での看取りが2名であった。残る11名に関しては施設療養で回復し、在宅復帰できた。

 

◆ おわりに

医療法人社団 千春会は通常時より病院から通所事業所へ配食サービスを行っていたため、ディスポ食器の使用が可能であった。また、栄養科職員の感染はなかったので、食事提供もできた。ただし、災害などの場合には、少人数で食事の準備をして提供する必要がある。常温で提供できる備蓄食品の整備、エレベーター停止時に配膳車が使えるかどうかなど配膳方法の検討も多職種連携で進めていく必要がある。
COVID-19患者への関わりを経験して、栄養管理の観点では、食事提供できる体制、小規模かつ病院ならではの迅速かつ細やかな対応、チームで関わる栄養管理、在宅で継続できる栄養と食事支援の充実が重要であると実感した。加えて、地域の栄養や食生活のサポートという日々の業務で取り組んできたことが栄養リスク対策に寄与したと考える。

 

 

COVID-19における栄養リスク対策
—他施設マネジメントの観点から見るリスク対策—

堤 亮介平成医療福祉グループ 栄養課長)

 ◆ 100施設以上の病院、施設を運営し、医療と福祉を統合したサービスを提供

平成医療福祉グループは医療、高齢者福祉、障害福祉の3本を柱とし、東は千葉県から西は山口県まで日本で100以上の病院、福祉施設を運営している。医療では地域を繋ぐ地域密着型多機能病院、高齢福祉では入所前の当たり前を入所後の当たり前にすること、障害福祉ではものづくりを通じた社会との繋がりを目指し、それぞれの地域に求められることを最大限提供している。また、医療に福祉、福祉に医療の視点を取り入れ、よりよい支援を行えるように目指している。平成医療福祉グループでは、全職員が「絶対に見捨てない。」という理念のもと、それぞれの職域で求められることを行っている。

 

◆ COVID-19クラスターでは患者、利用者の食欲不振が起きる

平成医療グループでも複数の施設でCOVID-19のクラスターが発生したが、患者、利用者の食欲不振は共通していた。食欲不振の原因は味覚異常や発熱、倦怠感によるものなどさまざまであったが、必要栄養量を満たせなくなり、低栄養のリスクが高まった。
通常では食欲不振に対してミールラウンドや嗜好調査、多職種からの聞き取りなどで糸口を探すアセスメントを行う。しかし、レッドゾーンへの管理栄養士の立ち入りが禁止されたため、ミールラウンドや嗜好調査ができなくなり、多職種からの聞き取りも電話や通信機器やカルテを通して行える程度の情報共有のみとなった。
管理栄養士はミールラウンドに代わる他の方法で情報を得ることを目指し、記録の確認や多職種への聞き取りを中心に行った。当グループでは以前から栄養を重視しており、多職種での栄養管理に力を入れていた。通常時から栄養管理に必要な栄養基準や食事形態、栄養補助食の一覧、経管栄養や静脈栄養の一覧といった情報をまとめた栄養関連ファイルを、全病棟や施設の全フロア、各部署に配布し、「患者、利用者が食べなくなったら何とかする」という認識が全職員に根付いている。ベテランの看護師からは患者の状態を見て補助食を提案されることもある。今回は一時的にミールラウンドに行けなくても聞き取りや現場からの提案で対応できた。
当グループでは栄養補助食品をお楽しみ給食という形で提供している。食欲不振の患者へ聞き取りで少しでも食べられるきっかけになると判断した場合は、普段は提供していない栄養補助食品以外の食品も提供する体制を整えている。これも今回のCOVID-19流行拡大時には役立った。通常時から当グループでは低栄養対策を徹底してきたため、COVID-19による食欲不振にも即時に対応できた。また、栄養補助食品などに利用できる予算が確保されており、直営給食を維持していることも、COVID-19対応に寄与した。

 

◆ 職員のCOVID-19クラスター発生による食事介助力の低下に対しては栄養補助食品の提供でカバー

今回は平成医療グループ内の職員でもCOVID-19クラスターが発生した。当グループ内でヘルプ体制をとったが、全国同時多発的にCOVID-19クラスターが発生し、十分な人員を確保できない場合もあった。
患者、利用者の摂取量の状況や現場のスタッフからの聞き取りにより、食事介助力が落ちていると判断した場合には、少量でもエネルギーが補充できる栄養補助食品の提供や飲み物でのエネルギー補給を行った。通常では食事介助がままならないことを理由にした栄養補助食品の提供は考えられない。しかし、非常事態であったため、低栄養の回避のため常識にとらわれず、状況に応じた食事提供の見直しを行った。

◆ COVID-19患者の食事提供用に使いやすいディスポ食器を選定

COVID-19患者への食事はディスポ食器で提供した。通常はディスポ食器を使っていないが、職員の感染リスクを考え、変更した。その際、弁当スタイルの使い捨て食器は患者が食べにくく、盛り付けも手間がかかり、温冷配膳車も使いづらい。
そこで、グループ全体で共通して利用できる使いやすいディスポ食器の選定も行った。弁当スタイルでないディスポ食器の採用は厨房業務の効率化にも繋がった。

 

◆ 非加算でも栄養指導を継続し、従来の栄養指導と同様の効果を目指す

病院では栄養指導が算定基準を満たせなくなったケースが増えた。当初は防護服を装着し、広い部屋で栄養指導を行ったが、最終的には栄養指導の算定にこだわらず、栄養指導と同じ効果を患者に提供することを目指し、非加算の栄養指導や書面での情報提供に切り替えた。非加算でも栄養指導自体は継続できていたため、COVID-19感染対策が徐々に緩和された段階で、どの病院も栄養指導を速やかに再開することが可能であった。
COVID-19によってミールラウンドや栄養指導などできなくなった栄養管理も少なくない。食欲不振による低栄養対策と考えれば、通常時から行っている栄養管理をCOVID-19患者に対しても多職種連携で行えばよい。COVID-19は乗り越えられる栄養リスクである。ただし、食品管理や給食管理という点でのリスク管理ではCOVID-19の経験から学ぶべき点は多かった。

 

◆ オンライン面会の実施、できる限りのレク実施などでQOL向上を図る

施設においては面会が禁止になったこともあり、オンライン面会ができるよう特別面会室を整えた。家族の面会禁止は施設では大きな問題であり、とくに看取り期の対応に苦慮した施設は少なくなかった。難しい判断ではあったが、施設ごとに感染状況など考慮しながら個別面会などの対応も行った。
当グループの施設やデイサービスでは利用者のQOL向上の一環として、飲食レクを盛んに行った。しかし、COVID-19によって全て中止となった。再開の判断が難しい状況が続いているが、感染対策を徹底しつつ、飲食レクを再開している。ある病院のデイサービスでは、調理風景を見て楽しんでもらうレクを再開した。別の施設では利用者が好きなネタの寿司を調理師により握って提供するレクを行っている。このように見て楽しむレクで、食事のきっかけやQOL向上を目指している。

 

◆ COVID-19クラスター発生時は情報伝達経路への管理栄養士の参加と指示の徹底が重要

どの病院、施設でもCOVID-19のクラスター発生時は情報が錯綜する。COVID-19クラスターを抑える最大のポイントは情報伝達経路を抑えることである。刻々と状況が変化していくCOVID-19対応では、病棟に行けないなかで的確に情報をキャッチし、必要な支援を栄養部署が即時に行い、それを分かりやすく厨房に伝える必要があった。栄養部署責任者が関連会議へ出席し、事前の根回しや現場への周知徹底を行うことも重要となる。
2020年10月に当グループ内の病院で発生したCOVID-19クラスターでは患者だけでなく厨房職員内でもCOVID-19クラスターが起きた。厨房の指揮命令系統が崩壊し、通常の食事提供が不可能と考えられた。そこで、当グループの栄養本部から病院の対策本部へ責任者を1名配置、厨房管理、厨房の現場責任者も1名配置し、必要な援助を調整した。対策本部は院内の感染状況を共有する最前線であった。この場に栄養部署責任者がいないと、配膳ルートや食事提供時の受け渡しルールの共有、低栄養者の把握などが難しくなる。栄養部署責任者が対策本部に加わる意義は大きかった。
この時の厨房のCOVID-19クラスターの原因は、一部の厨房職員の感染対策が甘かったことが原因であった。この病院は当グループでも大規模で、スタッフが50名以上と大所帯であり、通常時から通達が浸透しにくい状況であった。とくに高齢や外国籍のスタッフでは通達の内容を理解できていないことも少なくなかった。そのため、当グループの栄養本部から配置された厨房の責任者は基本対策をスタッフに分かりやすく周知することに尽力した。こうした努力の結果、感染を収束できた。

 

◆ おわりに

COVID-19対応では、通常時から徹底していた栄養改善への取り組みが食思不振を改善する対応力を高めた。また、情報を適切に収集し、正しい情報をスタッフに伝え、混乱を防ぐことも必要になる。多職種連携や緊急時の指示命令系統への管理栄養士の参加は、COVID-19のような病棟に行けない状況下での管理栄養士の活動の要点となる。通常時から意識して、多職種連携を構築することが求められる。
COVID-19では栄養管理面での困難は少なく、求められる対策は低栄養の改善であった。対面での栄養指導ができなくなったことは栄養リスクにはなるが、栄養指導の目的さえはっきりしていれば別の方法で代替可能である。ただし、そのためには通常時からの多職種連携や情報共有が重要である。COVID-19は乗り越えていける栄養リスクであると考え、今後も平成医療福祉グループで徹底して慢性期における低栄養の改善に挑戦していきたい。

 

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