
栄養 Vol.40 No.3
2025 OCT
投稿論文
バナナの継続摂取は血清葉酸濃度を上昇させる Continuous consumption of bananas increases serum folate levels
松尾陽菜1)、吉岡千愛希1)、鳥越みなみ2)、若菜宣明1)、田中明郎3)、福山直人1)* *corresponding author
1)東京農業大学 応用生物科学部 栄養科学科
2)東京農業大学大学院 応用生物科学研究科 食品学専攻
3)みぞのくち腎・泌尿器クリニック
2)東京農業大学大学院 応用生物科学研究科 食品学専攻
3)みぞのくち腎・泌尿器クリニック
SUMMARY ▶︎ 妊娠期における葉酸摂取は、神経管閉鎖障害の発症リスクを低減することが報告されている。葉酸はビタミンB群に属する水溶性ビタミンであり、緑黄色野菜、果物、豆類などの食品に多く含まれ、メチル化反応、アミノ酸の代謝、DNA及びRNAの合成に重要な役割を果たす。しかし、葉酸摂取手段として一般的に利用される緑黄色野菜やサプリメントに比べ、バナナについては十分に検討されていない。本研究の目的は、女子学生を対象にバナナ摂取前後の血清葉酸濃度を測定し、非妊娠時におけるバナナの摂取が食品由来の葉酸摂取として有効であるかを明らかにすることとした。対象は健康な女子学生42名とした。介入試験では、摂取開始2日前に血清葉酸濃度を初回測定し、1日1本を20日間継続摂取させ、摂取期間終了後に再度血清葉酸濃度を測定した。統計解析はShapiro-Wilk検定で正規性を確認し、Wilcoxon符号付き順位和検定を用いた。血清葉酸濃度は有意に上昇した(p<0.05)。また、葉酸基準値(3.6~12.9ng/mL)を下回る被験者は初回採血時に3名、2回目採血時には1名であった。本研究の結果、食品由来の葉酸摂取源として有効である可能性が示唆された。
KEY WORDS ▶︎ 葉酸、バナナ、神経管閉鎖障害、腸内細菌叢、プレバイオティクス