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栄養 Vol.40 No.2
2025 JUN

Special topics 特集:精神状態と栄養

【総説】 うつ病患者と栄養

功刀 浩
帝京大学医学部精神神経科学講座

うつ病は薬物療法に反応しない患者も少なくないが、栄養学的問題や栄養補充療法の効果に関するエビデンスが蓄積され、薬物療法を支え、補完する戦略として臨床における重要性が高まっている。現代の食生活は、エネルギー過剰摂取、加工食品の増加による栄養不足、摂食障害による栄養不足などの問題がある。肥満・メタボリック症候群、糖尿病などのエネルギー過剰摂取とうつ病との間には双方向性の関連があり、栄養食事指導などによる介入が考慮されるべきである。現代はn-3系多価不飽和脂肪酸(特にエイコサペンタエン酸)、ビタミン(葉酸、ビタミンD、ビタミンB1)、ミネラル(鉄、亜鉛)、食物繊維などは不足しがちであり、うつ病との関連がメタ解析などによって示されている。従って、血中濃度を測定できるものは測定し、不足している場合は補充すべきである。近年、腸内細菌叢とうつ病との関連も指摘されており、プロバイオティクスの投与なども考慮されるべきである。そのほか、嗜好品の摂取などもうつ病と関連する。

KEY WORDS ▶︎ うつ病、栄養、肥満、糖尿病、ビタミン、ミネラル