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栄養 Vol.40 No.3
2025 OCT

投稿論文

黒酢もろみ末の摂取は骨粗鬆患者において超音波法のT-偏差を増加する The intake of kurozumoromimatsu increased the T-score deviation measured by ultrasound in patients with osteoporosis.

若菜宣明1)、田中明郎2)、鳥越みなみ1)、田中越郎2)、奥 裕乃1)、福山直人1)
1)東京農業大学応用生物科学部栄養科学科
2)みぞのくち腎・泌尿器クリニック
SUMMARY ▶︎ 酢もろみ末の骨粗鬆症患者を対象とした臨床研究はおこなわれていない。本研究では、グループホームに居住する骨粗鬆症高齢者26名(平均年齢85.2±8.6歳、男性2名、女性24名)に対して、黒酢もろみ末を18か月間投与するランダム化比較試験を行い、踵骨における超音波法を主要評価項目として、血清補正カルシウム濃度を副次的評価項目としてその効果を検討した。統計解析に関しては実験開始時の値で補正した共分散分析を行った。主要評価項目であるT偏差は、対照群では実験開始時‐3.32(‐3.05〜‐3.7)が実験終了時‐3.38(‐3.03〜‐3.65)、黒酢もろみ末投与群では実験開始時‐2.97(‐2.86〜‐3.46)が実験終了時‐2.88(‐2.3〜‐3.27)であった。実験開始時の値で補正したところ黒酢もろみ末群で有意にT-偏差は上昇していた(p=0.039、対照群vs黒酢もろみ末群、共分散分析)。副次的評価項目である補正カルシウム濃度は対照群では実験開始時8.8±0.3㎎/dLから実験終了時9.0±0.4㎎/dL、黒酢もろみ末投与群でも実験開始時9.1±0.3㎎/dLから実験終了時9.4±0.3㎎/dLであり、両群間に有意差は認められなかったが黒酢もろみ末群で上昇する傾向にあった(p=0.072、対照群vs黒酢もろみ末群、共分散分析)。
本研究により黒酢もろみ末の投与が骨粗鬆症患者において超音波法におけるT偏差を上昇させ、血清補正カルシウム濃度を上昇させる傾向にあることが明らかになった。

KEY WORDS ▶︎ 黒酢もろみ末、骨粗鬆症、超音波検査法