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栄養 Vol.40 No.3
2025 OCT

投稿論文

A2牛乳摂取により腹部症状が軽減した20代の日本人女性 A reduction in abdominal symptoms was observed in a Japanese woman in her twenties after the intake of A2 milk.

田中明郎1)、吉岡茉音2)、一萬田小蒔2)、佐藤穂南2)、北澤美涼2)、鳥越みなみ2)、若菜宣明2)*、 田中越郎2)、福山直人2) *corresponding author
1)みぞのくち腎・泌尿器クリニック
2)東京農業大学応用生物科学部栄養科学科
SUMMARY ▶︎ 本研究は、本邦における初のA1A2牛乳とA2牛乳に関する盲検化クロスオーバー試験の一部として報告する症例報告である。対象は20歳代女性であり、それぞれA1A2牛乳およびA2牛乳を200mLずつ1週間摂取し、さらに1週間のウォッシュアウト期間を設けた。評価項目は、アンケート調査による7日間の腹痛の出現回数・強度、腸の動きの自覚、腹鳴の有無、腹部膨満感、排便回数、便性状である。
症例報告では、A1A2牛乳摂取時に顕著な腹部症状(腹痛、腸の動きの自覚、腹鳴、軟便・水様便など)が認められた5例において、A2牛乳摂取時に腹痛の出現頻度や便の性状などが明らかに改善していた。これにより、本邦においてもA1A2牛乳摂取時にみられた腹部症状がA2牛乳の摂取によって軽減する可能性が示唆された。
今後は、男性や異なる年齢層を対象とした大規模・長期的な介入研究により、A2牛乳摂取による腹部症状改善のメカニズムや本邦における有効性をさらに検証することが期待される。

KEY WORDS ▶︎ A2牛乳、A1A2牛乳、乳糖不耐症、日本人、腹部症状