REPORT|第30回日本心臓リハビリテーション学会学術集会 ワークショップ 1 栄養管理ワークショップ~心リハの知識を栄養管理にどう活かすか~ Part2
2025.05.20フレイル・サルコペニア , リハビリテーション栄養 , 栄養素第30回日本心臓リハビリテーション学会学術集会
ワークショップ 1
栄養管理ワークショップ~心リハの知識を栄養管理にどう活かすか~
座長
大南博和(徳島大学大学院 臨床食管理学分野)
林野収成(KKR高松病院 リハビリテーションセンター)
- 近森病院 臨床栄養部の間 梨奈先生は資格取得など各専門職のスキルアップが多職種連携を深化させるとし、自身も心不全療養指導士、心臓リハビリテーション指導士の取得後、より幅広い観点から栄養介入が可能になったと自らの経験を紹介した。
- 質疑応答と総合討論では心不全患者で求められる栄養評価の在り方、CPXと栄養管理の関連、日常業務と研究を両立させる工夫などについてディスカッションされた。
心リハ指導士取得ダブルライセンスのメリット
演者:間 梨奈(近森病院 臨床栄養部)
◆各専門職の専門性向上が多職種チームの成長をもたらす
よりよい心臓リハビリテーションを行うために、医師やリハビリ職だけでなく管理栄養士など多職種による介入が必要である。そして、各専門職が自立自動して患者に介入すること、各職種の視点で患者の全体像を見ること、多職種で連携して介入していくことが重要となる。心臓リハビリテーション指導士などの資格取得により個人の専門性が向上すれば、チームの共通理解につながる。つまり、個人が成長することでチーム全体の成長になると考えている。
2012年に近森病院に入職し、消化器内科や消化器外科などの病棟を経験してから、2020年に循環器病棟に配属された。心不全多職種カンファレンスに参加するようになり、2022年に心不全療養指導士を取得した。この頃から心臓リハビリテーションのカンファレンスにも参加を始めた。翌年の2023年に心臓リハビリテーション指導士を取得した。
◆心不全療養指導士取得後、多職種連携が深化
循環器病棟に配属された当初は、初めて循環器の患者を担当することに漠然とした不安を感じていた。当院では全病棟に管理栄養士が常駐している。管理栄養士は全症例を対象に食物アレルギー確認や嚥下機能確認、食事形態調整、食事摂取量確認、栄養評価、ミールラウンド、食生活の聞き取り、栄養指導など必要に応じた介入を行っている。
心不全患者への介入を行う中で、心不全の知識が少ないことに気づき、循環器に慣れた周りのスタッフとの差を感じ始めた。心不全の病態が分からず、治療に関する知識も少ないため、患者自身の問題点を見つける手掛かりをつかめていなかった。心不全カンファレンスに参加しても、提供するべき患者の栄養情報が分からなかった。
このような経験から多職種で共通の知識や認識を持つことが重要であることに気づいた。心不全の再入院を予防する上で、食事療法や栄養指導は重要であるが、病態を理解した上での栄養指導をすることで、さらに栄養指導の質も上がると考えた。
そこで、心不全療養指導士を目指すこととし、2022年に取得した。この過程で心不全の病態や治療、薬剤、生活指導、運動療法など幅広い知識が得られ、多職種とのコミュニケーションが以前より良好に取れるようになったと実感した。取得後はこれまで通り心不全カンファレンスへの参加も継続しつつ、心不全療養指導士として外来心臓リハビリテーションで栄養指導も行うようになった。
◆心臓リハビリテーション指導士取得で幅広い介入が可能に
心臓リハビリテーションでも他職種によるカンファレンスを行っている。カンファレンスは栄養指導後に実施されていた。心臓リハビリテーションのカンファレンスに参加する中で、心不全療養指導士取得時に運動療法の知識も得ていたものの、心臓リハビリテーションは奥が深く、まだ知識が少ないと感じた。とくに心肺運動負荷試験(CPX)や自主トレの確認などはハードルが高く、患者から質問されても「運動はしたほうがいいですよ」「無理しないようにしましょうね」といった回答しかできなかった。外来心臓リハビリテーションの患者に対する栄養評価、栄養指導についても不十分さを感じていた。
外来心臓リハビリテーションで、より質の高い栄養指導を行うために心臓リハビリテーション指導士を目指すことにし、2023年に取得した。運動の種類や強度、CPXなどの知識が得られ、自主トレの状況を患者に質問できたり、情報共有を他職種とする機会が増えたりした。心臓リハビリテーション指導士取得後は、これまで行っていた外来心臓リハビリテーションでの栄養指導や体組成の測定に加えて、減塩モニタを用いた摂取塩分量推定、GLIM (Global Leadership Initiative on Malnutrition)基準を用いた栄養評価、CNAQ (Council on Nutrition. Appetite Questionnaire)を用いた食欲評価、体組成測定と実際の状況に応じた栄養指導、自主トレの状況報告と理学療法士に対する指導の依頼といった業務が増えた。
◆さらなる資格取得者の増加が重要
当院は心不全に関する資格を持っているスタッフが多い。心不全看護認定看護師が1名、心不全療養指導士は16名、心臓リハビリテーション指導士も8名在籍している。個人のスキルアップを行うことにより、患者によりよい介入を目指している。
当院の外来心臓リハビリテーションチームは医師、認定看護師、理学療法士、管理栄養士、公認心理士で構成されている。その介入は診察をはじめ運動療法、吸気筋トレーニング、生活指導、セルフモニタリング、メンタルサポート、栄養食事指導、カンファレンスなど多岐にわたる。
個人の成長がチーム全体の質向上に繋がると考えている。資格取得を通じて、多職種間での共通理解が得られるようになった。例えば、管理栄養士であれば栄養だけではなく、薬剤やリハビリテーションについての知識が増えると栄養指導の幅が広がる。ただし、当院では心臓リハビリテーション指導士を取得した管理栄養士が2名と少なく、マンパワーが不足している現実がある。充実した栄養管理が実施できるように、資格取得者を増やしていきたいと考えている。
質疑応答
フロア●河津先生がお話されていたF値が高値の場合は、栄養状態がよいと考えてよいのか。F値が高い、つまり脂肪燃焼が高いから栄養状態がよくなる、栄養状態が悪い場合は脂肪燃焼が低くなるという考え方でよいか。
河津●F値はCPXによって得られる運動代謝時の脂肪燃焼の効率を表す指標である。安静時でもある程度の脂肪燃焼があるが、運動負荷をかけると平均嫌気性代謝閾値(AT)ポイントが変わり、脂肪燃焼が増える。F値が高くATが高い場合は栄養状態もよいと考える。今回の検討では、F値が低い場合は、栄養状態が悪い症例が多いことが分かった。肥満患者では、体重が重くもともとの脂肪燃焼も多いが、運動習慣がない場合はATが低くなり、F値も下がることが報告されている。今回は外来心臓リハビリテーション施行中の患者を対象として検討したが、肥満患者を対象にした既報と同様の結果が得られた。心不全患者は肥満患者とは機序が異なると考えられるが、同様の結果となった。
フロア●安静時の脂肪燃焼と、運動時の脂肪燃焼には関連があるのか。今回の検討は運動時の脂肪燃焼だけを捉えたものなのか。
河津●安静時でもある程度の脂肪燃焼があるため、今回は安静時から測定を始め、ATまでを対象とした。CPXは指標を設定すれば簡単に測定できるが、呼吸商によって変わってくる。正確さを高めるため今回はF値として算出した。安静時と運動時の関連については検討できていないため、今後考えていきたい。
フロア●当院でもCPXの結果で栄養介入を意識している。その際は最高酸素摂取量(Peak VO2)を栄養必要量の参考にしている。F値で見える化を行い、具体的に栄養介入に繋げることはよい方法と考える。関西医科大学附属病院ではCPXを行った患者全例にF値を使った介入をしているのか。
河津●今回の検討結果からATとBMIをもとにF値を算出できる式を提案した。しかし、決定係数が低く、まだ参考程度のものと考えている。関西医科大学附属病院でも今のところ全症例でF値をもとにした介入は実施できていない。これから広げていきたいと考えている。今回紹介した3症例のうち植込み型除細動器(ICD)挿入を行った患者では体組成測定が行えず、骨格筋の評価ができなかった。このような症例では今回提案した式に当てはめて評価を行うと必要な介入が明確になり、有用と考える。
フロア●病態によってATポイントは変わってくる。とくに心不全患者ではばらつきがあり、ATが決めにくい場合もある。心不全患者ではATが低い傾向があり、脂肪の燃焼が変わっている可能性がある。病態によって異なる背景があるのか。
河津●疾患の特異性に関しては検討できていない。今後、精査したいと考えている。今回は外来心臓リハビリテーション患者を対象にしており、直近のCPXの結果をもとに算出した。そのため、退院直後の患者から長期間フォローを続けている患者まで混在している。患者の背景も考慮し、さらに検討する必要がある。
フロア●CCUでは超急性期を脱した直後に食事が始まる患者は多い。しかし、どうしても食事を食べられない患者や十分に食事摂取量を確保できない患者がいる。その原因は多様と考えられるが、このような患者はCCU退室後の治療が難渋したり、身体機能の改善が乏しかったりする。東京医科大学病院で食事摂取量を増やすための工夫を行っていれば、教えていただきたい。
福勢●CCU入室患者では、食欲がないことも多く食事摂取量確保に難渋する場合も少なくない。東京医科大学病院ではまず患者になぜ食べられないのか質問している。病院食が口に合わない場合は嗜好面で調整を行う。呼吸困難感や、腸管浮腫などで食事が進まない場合は、少量で高エネルギーの補食を加えることもある。このような食事の調整を試しても食事摂取量が確保できない患者では、必要に応じて、主治医と話し合い、静脈栄養や経管栄養も検討している。
総合討論
大南●心臓リハビリテーションと栄養管理という観点で、エビデンスの増えているところ、不足しているところを踏まえて今後サイエンスしていくポイントについて伺いたい
福勢●心不全患者においては、栄養指標が予後を予測する因子と報告されている。しかし、心不全急性期に行われた栄養療法が、その後の栄養状態や予後に及ぼす影響は明らかとなっていない。現状では重症患者のエネルギー投与量は少なめがよいとされている。ただし、急性心不全の患者では早期に食事を開始できる場合も多く、一概に少ないエネルギー投与量による管理がよいとはいえない。個人的にはエネルギーを十分に投与した方がよいと感じており、今後の研究課題として取り組んでいきたい。
間●心不全患者や循環器領域の低栄養患者における栄養介入のエビデンスが少しずつ出てきた。しかし、低栄養の定義が統一されていないという問題がある。令和6年度診療報酬改定ではGLIM (Global Leadership Initiative on Malnutrition)基準の使用が推進された。これにより、各施設でGLIM基準が導入されると考える。近森病院でもGLIM基準を用いた低栄養の評価を行っている。今後はGLIM基準により低栄養を評価し、重症度に応じた至適な栄養介入について研究を進め、エビデンスを構築することが必要と考える。
フロア●循環器領域でGLIM基準を考えると浮腫の扱いが問題になる。GLIM基準は筋肉量やBMIが指標となるため、循環器領域の患者でGLIM基準の使用が適切か、どこまで正確に評価できるのかという議論がある。循環器領域の臨床においてGLIM基準を用いる際の注意点や、循環器領域でGLIM基準より適切な栄養評価方法があれば教えてほしい。
福勢●その点はまだ答えは出ていないと考える。現状では東京医科大学病院でもGLIM基準を使用している。筋肉量は下腿周囲長で評価しているため、浮腫も反映されてしまう可能性はあるが現時点ではその数値を参考値として記録している。再評価のタイミングなどで経時的に観察する必要はある。
間●心不全患者におけるGLIM基準による評価という観点では、体重減少が回復と関連しているとする報告がある。体重に関しては、心不全になる前の通常時の体重を基準にして体重減少を評価している。確かに下腿浮腫がある患者では、下腿周囲長による評価は使いにくい。それでも、浮腫があった状態での評価を行えばよいと考えている。また、GLIM基準だけでなく、その他の身体所見も参考に栄養評価を行うことが重要と考える。
大南●栄養管理を進歩させる上では、各専門職のスキルアップが必要となる。その1つとして、心臓リハビリテーション指導士などの資格取得は有用と考える。今のところ、これらの資格は管理栄養士が自己研鑽として取得するケースが多いと思われる。心臓リハビリテーションにおける栄養管理を実践する上で、心臓リハビリテーション指導士などの資格のメリットや有資格者がどのように貢献できるかについて伺いたい。
間●資格は必ず取得しなければならないというものではない。ただし、資格取得という目標はあれば幅広い知識を習得するようになる。さらに、他職種との共通理解が得られ、コミュニケーションが取りやすくなる。
河津●心臓リハビリテーション指導士と心不全療養指導士を取得する過程で、症例報告や検査値、各種の診療ガイドラインを丁寧にみるようになった。その結果、目の前の患者がどのような状態であるのか、診療ガイドラインの推奨と併せて考えられるようになる。逆に診療ガイドラインの記述から、患者の状態をイメージできるようになる。例えば、減塩ができていない患者で運動耐容能が低下し、浮腫が増悪していると、その患者の未来がイメージできるようにもなる。同時に必要な介入も明確になる。このようなスキルを患者にフィードバックすれば、患者の予後やQOLを改善できる可能性がある。心臓リハビリテーションの患者は真面目な方が多い。心臓リハビリテーションに一生懸命取り組み、改善する姿を見たときに資格を取得してよかったと感じた。ぜひこのような視点を持って資格取得を目指していただきたい。
福勢●心不全療養指導士、心臓リハビリテーション指導士といった資格を取得した専門職のアウトプットが重要である。とくに管理栄養士の養成課程では心不全に関する内容が少ないため、卒後学習が重要である。資格を持つ管理栄養士が情報提供をすることで、心不全を考慮できる管理栄養士を増やすことにつながり、より多くの心不全患者の栄養管理を実現できる。そのためには、資格を取得した専門職がスキルアップしていく必要がある。日常臨床における疑問を研究につなげることでより良い栄養管理を考えていくことや地域のネットワークづくりに積極的に携わることも資格を取得した専門職の役割と考えている。
大南●管理栄養士側の知識や研究力を高めるためにも心臓リハビリテーション指導士などの専門資格取得は有用と考える。とくに心臓リハビリテーション指導士はCPXに対する理解が高まることもメリットと思われる。CPXと心不全患者における栄養管理の接点について考えを伺いたい。
河津●今回の検討では、ATが高くF値も低い群ではサルコペニアや低栄養が多いことが分かった。この結果は、運動療法はできているが、栄養が不足していることを示す。骨格筋の質は担保されているものの、筋肉量が少ないためATが下がることも分かった。ATが低くF値も低い群では栄養介入と運動介入を同時に行う必要がある。実際にATが低くF値も低い患者では、多職種介入が必要と感じている。今後さらに検討を進めて報告したい。
林野●CPXで脂質代謝を評価する検討は興味深いと考える。安静時のエネルギー消費量(REE)を評価した報告は散見されるが、運動時の脂質代謝をタイムリーに評価している点で注目される。脂質代謝は筋肉量が影響する。河津先生のお話では単変量解析で骨格筋量指数(SMI)にF値と関連が認められていた。F値を規定する多変量解析でSMIを含めなかった意図を伺いたい。
河津●相関係数が高い因子から検討することにした。SMIより他の因子の相関係数が高かったため用いなかった。
フロア●F値と呼吸商はどのような関連があるのか。
河津●呼吸商によってF値が変動する。
フロア●呼吸商そのものを表する数値ではないのか。
河津●F値と呼吸商との関連は強いと考えている。
フロア●飢餓状態になると呼吸商が下がる。肝臓から糖の放出が少なくなり、脂肪の燃焼が増えると飢餓状態になることが最も大きな要因と考えられる。
林野●脂質摂取量や糖質摂取量など食事内容でも呼吸商が変わると考えられるが、どのように考えるか。
河津●今回は外来心臓リハビリテーション患者を対象にした後向きの横断研究で、食事による分類ができなかった。食事は検査2時間前までと条件をそろえたため、今後は食事内容も踏まえて検討したい。
林野●CPXと栄養管理の関連については、より精度を高めていただき、臨床で使えるものになれば理学療法士にとってもありがたい。管理栄養士にとっても、運動評価とは異なる観点で有用と考えられる。
大南●CPXが栄養指導や栄養管理に活用できると大きなブレイクスルーになる。河津先生には引き続きこの研究課題に取り組んでいただきたい。ただし、日常業務に追われ、実際にはなかなか研究する余裕がないという現状がある。それぞれの施設の研究活動に対する位置づけ、研究に対する願望を伺いたい。
福勢●管理栄養士においては、研究の進め方や統計処理方法に関する知識・スキルを学ぶ機会が少なく、研究に対するハードルは高いイメージがある。個人的な意見としては、研究はやる気と時間があり、適切なアドバイスをもらえるメンターがいれば可能と考えている。その中で最も大きな問題と感じるのが時間である。日常臨床に加えて研究の時間を確保することは難しい。今後、カルテのデータをデジタル化する方法などが取り入れられれば、解決策の一つになるかもしれない。現時点では、役割分担をして取り組むことも1つの方法と考えている。
河津●関西医科大学病院は大学病院という環境もあり、恵まれた研究環境にある。とくに健康科学センターは大学の研究機関と位置づけされており、年間2演題の学会報告が求められている。研究課題が設定できれば、指導していただける環境もある。先行研究となる発表を行っている先輩も身近にいるため相談しやすい。管理栄養士の間では「研究が進まない」「学会発表が進まない」という声が多い。他学会では、研究に関するシンポジウムや教育セッションが多い。例えば、統計学、研究デザインに関するプログラムを組んでいる学会もある。心臓リハビリテーション学会でもこのようなプログラムを取り入れていただき、日常業務ではなかなかできない研究に役立つ学びができればよいと考えている。
間●近森病院の臨床栄養部には研究が得意なスタッフが所属している。心不全領域以外にも消化器外科、がん、回復期など様々な分野で栄養に関する研究を行っている。このようなスタッフが若いスタッフの教育、研究に関しての勉強会、統計に関する指導も行っている。外来の心臓リハビリテーションで関わっている患者ではGLIM基準、下腿周囲長、SPPB(Short Physical Performance Battery)、握力といった評価をしており、データが蓄積されている。今のところ研究には着手できていない状況であるが、この結果を踏まえて研究ができればよいと思っている。
大南●限られた時間、人材の中で研究までこなすことは難しい。その解決策の1つとして、多施設で共同して研究を進める方法がある。今回のワークショップのような学会のセッションが仲間づくりに貢献できれば、学会参加の意義も高まると考える。このようなセッションが今後も続くことを期待したい。
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