訃報 武藤輝一先生

2022.12.01歴史

訃報 武藤輝一先生

第30回日本静脈経腸栄養学会学術集会(2015年開催)武藤輝一記念教育講演にて司会をされた際の武藤先生

 

 

1954年新潟医科大学卒業。
新潟大学大学院医学研究科博士課程修了。
専門は消化器外科など。
1970年から1992年まで新潟大学医学部外科学第1教室教授。
日本外科学会会長など多くの学会を主宰。
同大医学部附属病院長、同大医学部長を経て、
1992年2月から1998年1月まで同大学長を務めた。
その後、平成学院理事長、新潟国際情報大学長などを歴任した。2008年に瑞宝重光章。

 

武藤輝一(むとう・てるかず)先生が11月4日、誤嚥性肺炎のため逝去された(1929年8月5日生まれ 享年93歳)。

武藤先生は、発展著しい静脈経腸栄養分野を黎明期から支えた重鎮医師のお一人である。日本外科代謝栄養学会の前身である術後代謝研究会(1965年発足)においては、設立当初からその運営に関わられ、1978年に第15回術後代謝研究会の会長を務められた。1981年の日本外科代謝栄養学会設立時には理事を務められた。
また、TPNの開発間もない1970年には、東北大学医学部第2外科教授葛西森夫先生とともに、完全静脈栄養研究会発足に尽力され、その後の日本静脈経腸栄養学会(現・日本臨床栄養代謝学会)へと発展する礎を築かれた。その後、我が国で成分栄養剤が開発されたのを機に、1977年、成分栄養研究会が発足し、1982年に経腸栄養研究会と改称され、さらに1985年に完全静脈栄養研究会と一本化され日本静脈・経腸栄養研究会となった。武藤先生は1988年に第3回日本静脈・経腸栄養研究会の会長を務められた。
現在、日本臨床栄養代謝学会の学術集会においては、武藤先生の功績を讃え、「武藤輝一記念教育講演」が設けられている。
一方、在宅における静脈経腸栄養法の普及を見据えて、1985年には武藤先生を世話人として在宅経腸栄養研究会が発足し、第1回(1985年)から第15回(1992年)まで本研究会の当番世話人を務められ、その間には、在宅成分栄養法の保険収載などにも尽力された。1986年には在宅静脈栄養研究会(世話人:大阪大学小児外科教授 岡田正先生(当時))が発足し、2004年両研究会が合併して日本在宅静脈経腸栄養研究会となり現在に至っている。

本紙PENにおいては、創刊間もない、1986年6月増刊号での「輸液と代謝の諸問題―手術時の輸液管理を中心に」をテーマとした座談会に外科手術のエキスパートとしてご参加いただいた。

1986年PEN6月増刊号にて司会をされる武藤先生(写真左手前)

また、2013年12月号「本紙創刊30周年記念号」では、記念すべき30周年にあたって、本紙が特にお世話になった15名の先生方からご祝辞をいただき、武藤先生からもご寄稿いただいた。

武藤先生のこれまでのご厚情に深謝し、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

タグ : 日本臨床栄養代謝学会 静脈栄養